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施工計画書の品質管理計画の書き方|施工管理計画の記載例【土木】

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施工計画書の品質管理計画の書き方|施工管理計画の記載例【土木】

土木工事の施工計画書では、品質管理計画は「施工管理計画」の項目に書きます。国土交通省の土木工事共通仕様書(案)は施工計画書の記載事項の1つに「施工管理計画」を挙げ、土木工事施工管理基準は、受注者が工事施工前に施工管理計画と施工管理担当者を定めることを求めています。 中身は、工種ごとに「何を(試験項目・測定項目)」「どの方法で(試験方法)」「どの基準で(規格値)」「どの頻度で(試験時期・頻度)」管理するかを、土木工事施工管理基準及び規格値(品質管理基準・出来形管理基準)に沿って一覧表にしたものです。

本記事では、施工計画書の品質管理計画(品質管理計画書)に書く項目、工種別の試験項目と規格値、出来形管理計画と写真計画の書き方を、記載例とチェックリストつきで整理します。規格値は国の直轄工事で使われる「土木工事施工管理基準及び規格値(案)令和8年3月」で確認したものに限っています。自治体の工事では基準が異なることがあるため、必ず発注者の仕様書で確認してください。

施工計画書の中での品質管理計画の位置づけ

土木工事共通仕様書(案)1-1-1-6は、施工計画書に次の事項を記載するよう定めています。品質管理計画は(8)施工管理計画の中身の中心になります。

番号施工計画書の記載事項(共通仕様書 1-1-1-6)
(1)工事概要
(2)計画工程表
(3)現場組織表
(4)指定機械
(5)主要船舶・機械
(6)主要資材
(7)施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む)
(8)施工管理計画
(9)安全管理
(10)緊急時の体制及び対応
(11)交通管理
(12)環境対策
(13)現場作業環境の整備
(14)再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法
(15)法定休日・所定休日(週休二日の導入)
(16)その他

土木工事施工管理基準では、施工管理を工程管理・出来形管理・品質管理(工事写真を含む)に分けています。そのため「施工管理計画」には、品質管理計画だけでなく、出来形管理計画・写真管理計画・工程管理の方法もあわせて書くのが一般的です。施工計画書全体の構成は土木工事の施工計画書 完全作成ガイドを参照してください。

品質管理計画(品質管理計画書)に記載すべき項目

記載項目書く内容根拠・参照先
施工管理担当者氏名と担当範囲施工管理基準 4.(1)
適用基準適用する施工管理基準・写真管理基準の名称と版(例:令和8年3月版)特記仕様書
工種別の品質管理項目工種・種別、試験区分(必須/その他)、試験項目、試験方法、規格値、試験時期・頻度品質管理基準及び規格値
材料の確認方法試験成績表・品質証明書で確認するものと、現場で試験するものの区別品質管理基準及び規格値(試験成績表等による確認欄)
出来形管理項目工種、測定項目、規格値、測定基準(頻度)、測定箇所出来形管理基準及び規格値
記録・管理図表使う様式、記録のタイミング、保管方法施工管理基準 4.(4)
写真管理撮影項目・頻度・小黒板の記載事項写真管理基準(案)
規格値を外れた場合の対応監督職員への報告、手直し・再施工の手順自社の手順(監督職員と協議)

品質管理基準の試験区分は、「必須」はすべて実施、「その他」は特記仕様書で指定されたものを実施、と施工管理基準に定められています。「その他」の試験を全部書き込むと過剰管理になり、「必須」を落とすと不適合になるので、試験区分の欄は必ず転記してください。

工種別の品質管理項目(国交省 品質管理基準より)

以下はいずれも「土木工事施工管理基準及び規格値(案)令和8年3月」の品質管理基準及び規格値から、試験区分「必須」の代表的な項目を抜き出したものです。摘要欄に適用条件や小規模工種の緩和規定があるため、計画書に書く前に原典の摘要欄まで確認してください。

土工(道路土工)

管理項目試験方法規格値頻度
土の締固め試験(材料)JIS A 1210設計図書による当初及び土質の変化した時(材料が岩砕の場合は除く)
CBR試験(路床の材料)JIS A 1211設計図書による当初及び土質の変化した時(材料が岩砕の場合は除く)
現場密度(砂置換法、砂質土)JIS A 1214路体:最大乾燥密度の90%以上。路床・構造物取付部:95%以上(締固め試験A・B法)または90%以上(C・D・E法)路体は1,000㎥につき1回(5,000㎥未満の工事は1工事3回以上)。路床・構造物取付部は500㎥につき1回(1,500㎥未満の工事は1工事3回以上)。1回につき3孔で測定し、3孔の最低値で判定

現場密度は、砂置換法のほか、RI計器(放射線で密度と水分を測る計器)による方法、「TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理要領」による方法(締固め回数で管理)から選んで実施します。方法ごとに規格値と頻度が違うため、計画書にはどの方法を使うかを明記します。粘性土の場合の規格値(空気間隙率・飽和度)も別に定められています。

路盤工

管理項目試験方法規格値頻度
下層路盤 現場密度舗装調査・試験法便覧/砂置換法(JIS A 1214)個々の測定値が最大乾燥密度の93%以上、かつ平均が10個で95%以上(6個で96%以上、3個で97%以上)1工事3,000㎡超は10,000㎡以下を1ロットとし1ロット10孔。3,000㎡以下は1工事3孔以上
上層路盤 現場密度同上個々の測定値が最大乾燥密度の93%以上、かつ平均が10個で95%以上(6個で95.5%以上、3個で96.5%以上)下層路盤と同じ
上層路盤 材料 修正CBR試験舗装調査・試験法便覧修正CBR 80%以上中規模以上:施工前・材料変更時、小規模以下:施工前
上層路盤 粒度(2.36mmふるい)舗装調査・試験法便覧±15%以内中規模以上の工事:定期的または随時(1〜2回/日)
上層路盤 粒度(75μmふるい)舗装調査・試験法便覧±6%以内同上

舗装工(アスファルト舗装)

管理項目試験方法規格値頻度
現場密度舗装調査・試験法便覧個々の測定値が基準密度の94%以上、かつ平均が10個で96%以上(6個で96%以上、3個で96.5%以上)路盤の現場密度と同じ(1ロット10孔、3,000㎡以下は3孔以上)
温度測定(初転圧前)温度計110℃以上(混合物の種類や中温化技術などで締固め効果が得られる場合は、所定の締固め度が得られる範囲で適切な温度を設定)随時。記録は1日4回(午前・午後各2回)
平坦性(出来形管理基準)3mプロフィルメーター等中規模以上の工事:3mプロフィルメーター σ2.4mm以下、直読式(足付き)σ1.75mm以下―

アスファルト混合物の温度管理は、アスファルト温度管理基準一覧で工程順に整理しています。

コンクリート工

管理項目試験方法規格値頻度
スランプ試験JIS A 1101スランプ5cm以上8cm未満:±1.5cm、8cm以上18cm以下:±2.5cm、2.5cm:±1.0cm荷卸し時。1回/日以上、または構造物の重要度と工事の規模に応じて20〜150㎥ごとに1回、および荷卸し時に品質変化が認められたとき
空気量測定JIS A 1116、1118、1128±1.5%(許容差)スランプ試験と同じ
圧縮強度試験JIS A 11081回の試験結果は呼び強度の85%以上、3回の試験結果の平均値は呼び強度以上荷卸し時。1回/日以上、または20〜150㎥ごとに1回。テストピースは1回につき6個(σ7…3個、σ28…3個)
塩化物総量規制「コンクリートの耐久性向上」仕様書原則0.3kg/㎥以下打設が午前と午後にまたがる場合は午前に1回。その結果が規制値の2分の1以下なら午後は省略可
単位水量測定「レディーミクストコンクリート単位水量測定要領(案)」配合設計±15kg/㎥の範囲はそのまま施工可。超える場合の対応は基準の規定による100㎥/日以上の場合:2回/日(午前1回、午後1回)以上、重要構造物では100〜150㎥ごとに1回

スランプ・空気量・圧縮強度・塩化物の試験では、1工種あたりの総使用量が50㎥未満の小規模工種は、1工種1回以上の試験、またはレディーミクストコンクリート工場の品質証明書等のみとすることができます(摘要欄の規定。橋台・橋脚・擁壁(高さ1m以上)などの工種は小規模工種から除かれます)。打込み時のコンクリート温度は、共通仕様書の暑中・寒中コンクリートの規定と特記仕様書に従って計画してください。コンクリート工は管理項目が多いため、品質管理表(チェックシート)を作って日々の管理漏れを防ぐことが重要です。詳しくはコンクリートの品質管理を参照してください。

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出来形管理計画の書き方

出来形管理では、完成した構造物の寸法が設計値を満たしているかを確認します。施工管理基準は、出来形を出来形管理基準の測定項目と測定基準で実測し、設計値と実測値を対比した出来形管理図表を作成するよう定めています。

記載のポイント

  1. 測定位置:どこで何を測定するか、管理断面図や平面図に測定位置を示す
  2. 測定項目:基準高、幅、厚さ、法長、延長など(出来形管理基準の工種ごとの項目)
  3. 測定基準(頻度):国交省の出来形管理基準に準拠。「○○につき1ヶ所」の箇所数は小数点以下を切り上げる
  4. 規格値:設計値との差の許容範囲を明記
  5. 測定方法:巻尺・レベル・TSなどの測定機器、3次元計測を使う場合は「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)」によること

出来形管理基準の例(道路土工)

工種測定項目規格値測定頻度
掘削工基準高±50mm施工延長40m(測点間隔25mの場合は50m)につき1ヶ所
掘削工幅-100mm同上
掘削工法長5m未満:-200mm、5m以上:法長の-4%同上
路体盛土工・路床盛土工基準高±50mm同上
路体盛土工・路床盛土工幅-100mm同上
路体盛土工・路床盛土工法長5m未満:-100mm、5m以上:法長の-2%同上

延長40m(または50m)以下の場合は1施工箇所につき2ヶ所です。基準高は道路中心線と端部で測定します。出来形管理全般は出来形管理の記事で解説しています。

品質管理のための写真計画

品質管理と連動して、工事写真の撮影計画も記載します。写真管理基準(案)令和8年3月の定めに沿って書くと、検査での説明がスムーズです。

  • 撮影項目と頻度:写真管理基準(案)の撮影箇所一覧表(品質管理写真・出来形管理写真)の「撮影頻度」に基づく
  • 小黒板の記載事項:工事名、工種等、測点(位置)、設計寸法、実測寸法、略図のうち必要事項
  • 撮影を省略できる場合:公的機関で実施された品質証明書を保管整備できる品質管理写真、監督職員等が臨場して段階確認した箇所の出来形管理写真など
  • 注意点:写真の編集は認められない。見えなくなる出来形部分は寸法が確認できるよう特に注意して撮影する

撮影漏れを防ぐため、工種ごとの撮影チェックリストを事前に作成しておくことをお勧めします。

記載例:施工管理計画(品質管理)の書き方

施工計画書に書くときの文例です。工種・数値は自分の工事の特記仕様書と適用基準に置き換えて使ってください(規格値は国交省 令和8年3月版の例)。

8. 施工管理計画

(1)施工管理担当者:○○○○(品質管理・出来形管理を担当)

(2)適用基準:本工事の施工管理は、特記仕様書に定める「土木工事施工管理基準及び規格値(案)」「写真管理基準(案)」に基づき行う。基準に定めのない工種は監督職員と協議のうえ管理する。

(3)品質管理:品質管理基準の試験区分「必須」の項目はすべて実施し、「その他」の項目は特記仕様書で指定されたものを実施する。工種ごとの試験項目・試験方法・規格値・頻度は別表「品質管理計画表」のとおり。

(4)出来形管理:出来形管理基準の測定項目・測定基準により実測し、出来形管理図表に設計値と実測値を対比して記録する。

(5)記録:測定(試験)の結果はその都度管理図表に記録し、監督職員の請求があれば速やかに提示し、工事完成時に提出する。

(6)規格値を満たさない場合:直ちに作業を止めて監督職員に報告し、原因の調査と手直しの方法を協議する。

別表の「品質管理計画表」は、本記事の工種別の表と同じ列(工種・試験区分・試験項目・試験方法・規格値・頻度)で作ると、原典との照合がしやすくなります。表の雛形は品質管理表テンプレートも参考にしてください。

現場用:品質管理計画の提出前チェックリスト

土木工事 業務改善Naviが、共通仕様書と施工管理基準の定めを提出前の確認手順にまとめたものです。

確認項目見るところ
施工管理担当者を定めたか施工管理基準 4.(1)
適用する基準の名称と版を書いたか特記仕様書
全工種について、品質管理基準の「必須」試験を漏れなく入れたか品質管理基準及び規格値
「その他」の試験は、特記仕様書で指定されたものだけを入れたか特記仕様書
試験方法(JIS番号・便覧の番号)と規格値を原典のとおり転記したか品質管理基準及び規格値
試験頻度を工事規模(中規模以上/小規模以下、小規模工種)に合わせたか品質管理基準の摘要欄
出来形の測定項目・規格値・測定基準を工種ごとに入れたか出来形管理基準及び規格値
基準にない工種を監督職員と協議したか施工管理基準 2.
写真の撮影項目・頻度・小黒板の記載事項を決めたか写真管理基準(案)
規格値を満たさない場合の報告・対応手順を書いたか自社の手順

品質管理計画作成時の注意点

発注者ごとの基準を確認する

国土交通省と都道府県・市町村では、管理基準値や試験頻度が異なる場合があります。必ず発注者の仕様書を確認し、それに準拠した管理計画を作成してください。国の基準も改定されるため、特記仕様書で指定された版を確認します。

過剰管理にならないよう注意する

管理項目を増やしすぎると、現場の負担が大きくなります。設計図書で求められている管理項目(「必須」と特記仕様書で指定された「その他」)を基本とし、必要に応じて自主管理項目を追加するバランスが大切です。

施工中に頻度が変わることがある

土木工事共通仕様書(案)1-1-1-27では、工事の初期で作業が定常的になっていない場合や、管理試験結果が限界値に異常接近した場合などに、監督職員が品質管理の測定頻度や出来形管理の測定密度を変更できるとされています(費用は受注者負担)。計画書どおりの頻度で済まない場面があることも想定しておきます。

不良発生時の対応手順も記載する

管理基準値を逸脱した場合の対応手順(手直し、再施工、報告の流れ)も品質管理計画に含めておくと、実際のトラブル時にスムーズに対応できます。

よくある質問

Q. 施工計画書の品質管理はどの項目に書きますか。 A. 共通仕様書が定める記載事項の「施工管理計画」に書きます。品質管理計画のほか、出来形管理・写真管理・工程管理の方法もこの項目にまとめるのが一般的です。

Q. 施工管理計画と品質管理計画は何が違いますか。 A. 施工管理計画は工程・出来形・品質(工事写真を含む)の管理全体の計画で、品質管理計画はそのうち材料と施工の品質を試験で確かめる部分の計画です。

Q. 品質管理計画書は施工計画書と別に出すものですか。 A. 国の工事では、施工計画書の「施工管理計画」の中に書くのが基本です。発注者によっては別冊や別表での提出を求める場合があるため、仕様書や監督職員の指示に従ってください。

Q. 規格値はどこを見ればよいですか。 A. 国の工事では「土木工事施工管理基準及び規格値(案)」です。最新版の探し方と基準の構成は土木工事施工管理基準とはで解説しています。

まとめ

  • 品質管理計画は、施工計画書の「施工管理計画」(共通仕様書 1-1-1-6)に書く。受注者は施工前に施工管理計画と施工管理担当者を定める
  • 工種ごとに試験区分・試験項目・試験方法・規格値・頻度を、品質管理基準及び規格値のとおりに一覧表にする。「必須」は全部、「その他」は特記仕様書の指定分
  • 出来形管理計画と写真管理計画もあわせて書き、規格値を外れたときの対応手順も決めておく

施工計画書全体の書き方については、土木工事の施工計画書 完全作成ガイドもあわせてご覧ください。

出典・参考

  • 国土交通省「土木工事共通仕様書(案)令和8年3月」第1編 第1章 第1節 1-1-1-6 施工計画書(記載事項)、1-1-1-27 施工管理(施工管理頻度・密度の変更、記録及び関係書類)
    https://www.mlit.go.jp/tec/r08dobokukoujikyoutsuusiyousyo/honbun01_syo01_setsu01.html
  • 国土交通省「土木工事施工管理基準及び規格値(案)令和8年3月」(土木工事施工管理基準 2〜6、出来形管理基準及び規格値 1-2-4-2 掘削工・1-2-4-3 路体盛土工・1-2-4-4 路床盛土工・3-2-6-7 アスファルト舗装工、品質管理基準及び規格値 1 セメント・コンクリート、10 下層路盤、11 上層路盤、14 アスファルト舗装、27 道路土工)
    https://www.mlit.go.jp/tec/content/001990185.pdf
  • 国土交通省「写真管理基準(案)令和8年3月」(2 撮影、2-4 写真の省略、2-5 写真の編集等)
    https://www.mlit.go.jp/tec/content/001990189.pdf

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