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変更施工計画書とは|提出が必要なケースと変更工程表

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変更施工計画書とは|提出が必要なケースと変更工程表

変更施工計画書とは、施工計画書の内容に重要な変更が生じたときに、その都度、当該工事に着手する前に、変更に関する事項をまとめて監督職員に提出する書類です。 国土交通省の「土木工事共通仕様書(案)」(令和8年3月版)では 1-1-1-6 施工計画書の第2項に定められており、工期や数量等の軽微な変更は除くとされています。

工期の変更を協議するときには、変更日数の算出根拠とあわせて変更工程表を添付します(同 1-1-1-19 工期変更)。本記事では、変更施工計画書が必要になるケースと不要なケース、地中障害物や既存の地下躯体が見つかったときの手続、変更工程表の位置づけ、変更箇所の示し方までを整理します。

施工計画書の変更が必要な場面

土木工事共通仕様書の規定は次のとおりです。条番号は版によって異なることがあるため、契約で適用される版で確認してください。

項目共通仕様書 1-1-1-6 の規定
施工計画書の提出時期工事着手前または施工方法が確定した時期に、監督職員に提出する
施工計画書の遵守受注者は施工計画書を遵守し工事の施工にあたる
変更施工計画書施工計画書の内容に重要な変更が生じた場合(工期や数量等の軽微な変更は除く)には、その都度当該工事に着手する前に、変更に関する事項について変更施工計画書を監督職員に提出する
詳細施工計画書施工計画書を提出した際、監督職員が指示した事項について、さらに詳細な施工計画書を提出する

国土交通省の「土木工事安全施工技術指針」も、事前検討の条件と実際の施工条件との相違や新たに生じた状況などにより、当初の施工計画書に記載した内容に変更が生じるときは、全体状況を勘案してすみやかに計画書を変更するよう求めています。

「提出」と「承諾」の違い

共通仕様書の用語の定義では、「提出」は監督職員と受注者の間で工事に係わる書面や資料を説明し差し出すこと、「承諾」は契約図書で明示した事項について書面により同意すること、「協議」は対等の立場で合議し結論を得ることとされています。変更施工計画書は、共通仕様書上は提出する書類です。

ただし、設計図書で施工方法等が具体的に指定されている場合(指定)は、施工方法の変更に発注者の指示または承諾が必要です。関東地方整備局の設計変更ガイドラインは、指定と任意の違いを次のように整理しています。

区分設計図書施工方法等の変更施工方法の変更がある場合の設計変更
指定施工方法等について具体的に指定する発注者の指示または承諾が必要設計変更の対象とする
任意施工方法等について具体的に指定しない受注者の任意(施工計画書等の修正、提出は必要)設計変更の対象としない

どちらの場合も、条件明示の変更に対応した設計変更は対象とされています。任意仮設でも、施工計画書の修正と提出は必要という点に注意してください。

変更が必要になる主なケース

共通仕様書 1-1-1-6 の記載項目ごとに、変更施工計画書の対象になりやすいケースを整理します。

施工計画書の記載項目変更が生じる例変更施工計画書
施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等)工法・施工手順の変更、土留め工法や仮設道路ルートの変更必要(重要な変更)
計画工程表工期変更、施工順序の変更内容に応じて判断。工期変更の協議では変更工程表を添付
現場組織表現場代理人・主任技術者等の交代、下請業者の変更内容に応じて判断(施工体制台帳・施工体系図の手続もあわせて確認)
主要船舶・機械、指定機械使用機械の変更施工方法に影響するものは必要
主要資材使用材料の変更設計図書で指定されたものは承諾等の手続が先
安全管理、緊急時の体制及び対応新たなリスクへの対策追加、連絡体制の変更重要な変更は必要
交通管理、環境対策交通規制方法の変更、排水処理方法や騒音対策の変更重要な変更は必要
工期・数量数量の増減、工期のみの変更軽微な変更は除く(共通仕様書 1-1-1-6 第2項)

「重要な変更」かどうかの線引きは工事ごとに異なるため、迷う場合は変更に着手する前に監督職員に確認します。

現場条件の相違による変更

現場に着手してから、設計図書に記載のない地下埋設物が見つかった、想定と異なる地盤が出てきたといったケースは珍しくありません。共通仕様書 1-1-1-3 は、受注者が施工前と施工途中に設計図書の照査を行い、契約書第18条第1項第1号から第5号に該当する事実がある場合は、事実が確認できる資料を監督職員に提出して確認を求めるよう定めています。条件の相違を確認したうえで、施工計画を変更します。

設計変更に伴う変更

発注者が設計図書を変更した場合(共通仕様書 1-1-1-18)、それに応じて施工計画書も変更が必要になることがあります。数量の増減だけであれば軽微な変更として扱われることがありますが、工法や使用材料が変わる場合は施工方法の記載を修正します。

地中障害物・既存地下躯体が見つかったときの施工計画変更

解体・掘削の途中で、既存の地下躯体や杭、埋設物などの地中障害物が見つかった場合は、次の順で進めます。関東地方整備局の設計変更ガイドラインは、契約書第18条第1項第4号の「人為的な施工条件」の例として地下埋設物・地下工作物を挙げ、工事一時中止の例として「予見できない事態が発生した(地中障害物の発見等)場合」を挙げています。

手順内容根拠
1. 事実の記録と通知位置・寸法・写真などを記録し、設計図書の施工条件と一致しないことを直ちに監督職員に通知する契約書第18条第1項第4号
2. 調査・確認監督職員が受注者の立会いの上で直ちに調査し、発注者が調査の終了後14日以内に結果を受注者に通知する契約書第18条第2項・第3項
3. 設計図書の変更事実が確認され必要と認められるときは設計図書を変更する(工事目的物の変更を伴わないものは発注者と受注者が協議して発注者が行う)契約書第18条第4項、共通仕様書 1-1-1-18
4. 一時中止(施工できない場合)受注者の責によらず施工できない場合は、発注者が工事の全部または一部を一時中止する。受注者は中止期間中の維持・管理に関する基本計画書を提出し協議する契約書第20条、共通仕様書 1-1-1-17
5. 変更施工計画書の提出撤去方法、仮設(土留め等)、使用機械、工程、安全管理などの変更をまとめ、変更した作業に着手する前に提出する共通仕様書 1-1-1-6 第2項
6. 工期・請負代金の協議変更日数の算出根拠と変更工程表を添付して工期変更を協議する契約書第24条・第25条、共通仕様書 1-1-1-19

地中障害物の撤去は、掘削方法や土留め、重機の配置、周辺の既設構造物への影響、産業廃棄物の処理方法まで変わることが多いため、施工方法だけでなく安全管理・環境対策・再生資源の利用の項目も見直します。

変更工程表とは

変更工程表は、工期の変更を協議するときに添付する工程表です。共通仕様書 1-1-1-19 は、設計図書の変更、工事の一時中止、受注者からの工期延長の請求、発注者からの工期短縮の請求のいずれの場合も、必要な変更日数(短縮の場合は可能な短縮日数)の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付し、契約書第24条第2項に定める協議開始の日までに監督職員と協議するよう定めています。

工期変更のきっかけ契約書の条文添付するもの(共通仕様書 1-1-1-19)
設計図書の変更・訂正第18条第5項、第19条変更日数の算出根拠、変更工程表 等
工事の一時中止第20条変更日数の算出根拠、変更工程表 等
受注者による工期延長の請求第22条延長日数の算出根拠、変更工程表 等
発注者による工期短縮の請求第23条第1項可能な短縮日数の算出根拠、変更工程表 等

なお、工期変更の手続に先立ち、工期変更協議の対象であるかどうかを監督職員と受注者の間で確認する「事前協議」を行います(同 第1項)。工程表の作り方は工程表の作り方、設計変更と精算の流れは設計変更の進め方で解説しています。

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変更手続きの流れ

施工計画書の変更手続きは、以下の流れで進めます。

(1) 変更事由の発生と記録

変更が必要になった時点で、その事由を記録します。写真撮影や測量データの取得など、客観的な証拠を残しておくことが重要です。

(2) 監督職員への報告・協議

変更内容について監督職員に報告し、対応方法を協議します。口頭だけでなく、工事打合せ簿などの書面で記録を残しましょう。共通仕様書では、指示・承諾・協議・提出はいずれも書面によるものとされています。

(3) 変更施工計画書の作成

協議結果に基づき、変更施工計画書を作成します。変更箇所が明確になるよう、以下の点に注意します。

  • 変更前と変更後の内容を対比できるようにする
  • 変更理由を明記する
  • 変更に伴い影響する他の項目(工程、安全管理、交通管理、環境対策など)も見直す

(4) 社内確認・提出

変更内容を社内で確認したうえで、変更した作業に着手する前に監督職員に提出します。

(5) 指定事項の承諾・変更後の施工

設計図書で指定された施工方法を変える場合は、発注者の指示または承諾を得てから施工します。任意の範囲の変更でも、提出前に変更後の方法で施工を始めないようにします。

変更施工計画書の書き方

変更箇所の明示方法

変更施工計画書では、変更箇所を明確に示すことが重要です。以下の方法が一般的です。

明示方法具体的な対応
新旧対照表変更前と変更後の内容を並べて記載
朱書き変更箇所を赤字で記載(紙提出の場合)
改訂履歴改訂日、改訂箇所、改訂理由を一覧表にまとめる
版管理「第2版」「Rev.2」など版番号を付与

改訂履歴の記載例

施工計画書の冒頭に改訂履歴を設けると、変更の経緯が一目でわかります(日付は記載例です)。

版改訂日改訂箇所改訂理由
第1版2026年4月1日-初版作成
第2版2026年5月15日施工方法(p.12-15)地中障害物の発見に伴う撤去方法・土留め工法の変更
第3版2026年6月20日計画工程表(p.8)、安全管理(p.22)設計変更に伴う工期延長

変更施工計画書が必要かの判定チェックリスト

土木工事 業務改善Naviが、共通仕様書と設計変更ガイドラインの規定を「変更が出たときに順に確認する質問」に並べ直したものです。

順確認することはいの場合根拠
1設計図書と現場の条件が一致しない事実があるか資料を添えて監督職員に通知し確認を求める共通仕様書 1-1-1-3、契約書第18条
2設計図書で指定された施工方法・仮設・材料を変えるか発注者の指示または承諾を得る設計変更ガイドライン(指定と任意)
3施工計画書の記載内容に重要な変更が生じるか着手前に変更施工計画書を提出共通仕様書 1-1-1-6 第2項
4変更は工期や数量等の軽微なものだけか変更施工計画書の対象外(扱いは監督職員に確認)共通仕様書 1-1-1-6 第2項
5工期の変更が必要か事前協議のうえ、算出根拠と変更工程表を添付して協議共通仕様書 1-1-1-19
6施工できない状態か一時中止の手続と基本計画書の提出・協議契約書第20条、共通仕様書 1-1-1-17
7安全管理・交通管理・環境対策に影響するか同じ変更施工計画書で該当項目も改訂共通仕様書 1-1-1-6 第1項

変更漏れを防ぐための管理方法

施工計画書の変更漏れは、検査時に指摘される典型的な不備です。以下の対策で変更漏れを防ぎましょう。

チェックリストの活用

変更が生じた際に確認すべき項目をリスト化しておきます。施工計画書の全体的なチェック方法については、施工計画書チェック15項目を参照してください。

変更管理台帳の作成

工事期間中のすべての変更を一元管理する台帳を作成します。台帳には以下の項目を記録します。

  • 変更番号
  • 変更発生日
  • 変更内容の概要
  • 変更理由
  • 協議日・協議結果(工事打合せ簿の番号)
  • 施工計画書の改訂状況(改訂済み / 未改訂)
  • 提出日

定期的な見直し

工程会議などの節目に、施工計画書の内容と実際の施工状況を照合し、乖離がないか確認する習慣をつけましょう。

変更時に注意すべきポイント

指定事項の変更は事前承諾が原則

設計図書で指定された施工方法を変更する場合は、必ず発注者の指示または承諾を得てから施工に着手してください。任意の範囲でも、変更施工計画書は着手前に提出します。

工程への影響を確認する

一つの変更が他の工種の工程に影響することがあります。変更時には全体工程表を見直し、影響範囲を確認しましょう。工期に影響する場合は変更工程表を作成して協議します。

安全対策の見直しも忘れずに

施工方法の変更は、安全上のリスクも変わることを意味します。安全施工技術指針も、施工中に現場の施工条件と施工計画とが一致しない状況になった場合は、すみやかに原因を調査分析し、変更となった条件を考慮して対策を立て直すよう求めています。安全衛生計画の詳しい書き方は、安全衛生計画書の作成ガイドも参照してください。

電子データの管理

施工計画書を電子データで管理している場合、ファイル名に版番号を含める、旧版はアーカイブフォルダに移動するなど、最新版が常に明確になる管理方法を徹底しましょう。

よくある質問

Q. 変更施工計画書はいつ提出しますか。 A. 施工計画書の内容に重要な変更が生じた場合、その都度、当該工事に着手する前に監督職員へ提出します(共通仕様書 1-1-1-6 第2項)。

Q. 数量が増えただけでも変更施工計画書は必要ですか。 A. 共通仕様書は工期や数量等の軽微な変更を除くとしています。ただし数量の増加に伴って施工方法や使用機械、仮設が変わる場合は重要な変更にあたりうるため、監督職員に確認します。

Q. 変更施工計画書は承認されるまで施工できませんか。 A. 共通仕様書上、変更施工計画書は「提出」する書類で、着手前の提出が求められます。設計図書で施工方法が指定されている場合は、その変更に発注者の指示または承諾が必要です。

Q. 変更工程表はどんなときに作りますか。 A. 設計図書の変更、一時中止、工期延長の請求、工期短縮の請求などで工期変更を協議するときに、変更日数の算出根拠とあわせて添付します(共通仕様書 1-1-1-19)。

Q. 既存の地下躯体や地中障害物が出てきたらどうしますか。 A. 記録を取り、設計図書の施工条件と一致しないことを直ちに監督職員に通知します(契約書第18条第1項第4号)。施工できない場合は一時中止の手続となり、撤去方法や工程が変わる場合は変更施工計画書と変更工程表を用意します。

まとめ

  • 変更施工計画書:施工計画書の内容に重要な変更が生じたとき、その都度、着手前に監督職員へ提出する。工期や数量等の軽微な変更は除く
  • 提出と承諾:変更施工計画書は提出する書類。設計図書で指定された施工方法の変更は発注者の指示または承諾が必要
  • 地中障害物:契約書第18条の条件変更として通知し、必要に応じて一時中止、設計図書の変更、変更施工計画書の提出へ進む
  • 変更工程表:工期変更を協議するときに、変更日数の算出根拠とあわせて添付する

施工計画書の基本的な書き方については、施工計画書の完全作成ガイドで詳しく解説しています。

変更管理の効率化についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

出典・参考

  • 国土交通省「土木工事共通仕様書(案)令和8年3月」第1編 第1章 第1節 総則(1-1-1-2 用語の定義、1-1-1-3 設計図書の照査等、1-1-1-6 施工計画書、1-1-1-17 工事の一時中止、1-1-1-18 設計図書の変更、1-1-1-19 工期変更)
    https://www.mlit.go.jp/tec/r08dobokukoujikyoutsuusiyousyo/honbun01_syo01_setsu01.html
  • 国土交通省 関東地方整備局「工事請負契約における設計変更ガイドライン(総合版)」令和7年3月(設計変更が可能なケース、契約書第18条第1項第4号の人為的な施工条件の例、工事中止の例、指定と任意の考え方)
    https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000697185.pdf
  • 国土交通省大臣官房技術調査課「土木工事安全施工技術指針」令和7年3月(第1章第3節 施工計画 2.施工計画の変更等、第1章第4節 工事現場管理 4.現場条件に応じた措置)
    https://www.mlit.go.jp/tec/content/001878929.pdf

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