仮設計画書とは|土木工事の書き方・記載例と仮設備計画
仮設計画書とは、土留め・仮締切・工事用道路・水替え・電力設備・作業ヤードなど、工事目的物を完成させるために一時的に設ける仮設の計画をまとめた書類です。 国の土木工事共通仕様書では独立した書類としてではなく、施工計画書の記載事項「(7)施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む)」の一部として書くことになっています。仮設は、設計図書の定めや監督職員の指示がある場合を除いて受注者の責任で施工し、工事完了後は完全に撤去して原形に復旧するのが原則です。
本記事では、仮設計画書(仮設備計画)に書く項目を共通仕様書の「仮設工」の節に沿って一覧にし、そのまま下書きに使える記載例、土留めが必要になる掘削深さの基準、「総合仮設計画書」との違いを整理します。数値と条文は、末尾の「出典・参考」に挙げた公表資料で確認できるものに限っています。
仮設計画書(仮設備計画)とは
国土交通省の土木工事共通仕様書は、施工計画書に記載すべき事項として次の16項目を挙げています(1-1-1-6 施工計画書)。仮設計画は、このうち「(7)施工方法」に含まれる仮設備計画にあたります。
| 番号 | 施工計画書の記載事項 | 仮設との関係 |
|---|---|---|
| (1) | 工事概要 | ― |
| (2) | 計画工程表 | 仮設の設置・撤去の時期を工程に入れる |
| (3) | 現場組織表 | ― |
| (4)〜(6) | 指定機械、主要船舶・機械、主要資材 | 仮設に使う機械・資材 |
| (7) | 施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む) | 仮設計画の本体 |
| (8) | 施工管理計画 | 仮設の点検・計測管理 |
| (9) | 安全管理 | 土留め・足場などの安全対策 |
| (10)〜(13) | 緊急時の体制及び対応、交通管理、環境対策、現場作業環境の整備 | 工事用道路・仮囲い・防塵・汚濁防止 |
| (14)〜(16) | 再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法、法定休日・所定休日、その他 | 残土の仮置き・処理 |
規模の大きい仮設(土留めや仮締切、仮橋など)は、施工計画書の本文とは別に「仮設計画書」「仮設構造物計算書」として添付することが多く、監督職員が指示した事項はさらに詳しい「詳細施工計画書」として提出します。内容に重要な変更が生じたときは、その工事に着手する前に変更施工計画書を提出します(同 1-1-1-6)。
指定仮設と任意仮設
仮設には、設計図書で構造や仕様が指定されている「指定仮設」と、設計図書に明示がなく受注者が自らの責任で計画する「任意仮設」があります。共通仕様書の仮設工の節(3-2-10-1)は、仮設工は「設計図書の定めまたは監督職員の指示がある場合を除き、受注者の責任において施工しなければならない」としています。
| 区分 | 内容 | 計画書での扱い |
|---|---|---|
| 指定仮設 | 設計図書に構造・仕様が指定された仮設 | 設計図書どおりに計画し、変更が必要なら監督職員と協議する |
| 任意仮設 | 設計図書に明示がなく、受注者が工法・構造を決める仮設 | 受注者が工法・構造・安全性の根拠(計算書等)を示す |
写真管理基準(案)では、指定仮設について「使用材料、仮設状況、形状寸法」を1施工箇所に1回(施工前後)撮影することになっています。
「総合仮設計画書」との違い
「総合仮設計画書」「総合仮設計画図」は主に建築工事で使われる呼び方で、仮囲い・ゲート・現場事務所・資材置場・揚重機・車両動線など、現場全体の仮設の配置を1枚の図にまとめたものを指すのが一般的です。土木工事では、施工計画書の仮設備計画の中で「仮設備配置図(全体)」を示すことが、これと同じ役割を果たします。発注者から書式の指定がある場合はそちらに従ってください。
仮設計画書に記載する項目一覧
共通仕様書の仮設工の節(第3編 第2章 第10節)に定められた工種に沿って、記載する項目を整理すると次のとおりです。工事に該当する工種だけを選んで書きます。
| 項目 | 書く内容 | 共通仕様書の主な規定 |
|---|---|---|
| 土留・仮締切工 | 工法、構造図、部材、施工手順、点検・計測、撤去方法 | 3-2-10-5 |
| 水替工・地下水位低下工 | 排水の方法、ポンプの配置、放流先、周辺井戸への影響確認 | 3-2-10-7、3-2-10-8 |
| 工事用道路工 | ルート、構造、一般交通への配慮、維持管理 | 3-2-10-2 |
| 仮橋・仮桟橋工、路面覆工 | 構造、覆工板の段差・ずれ止め、出水期の扱い | 3-2-10-3、3-2-10-4 |
| 作業ヤード整備工・残土受入れ施設工 | 配置、敷砂利、仮置き場の流出防止 | 3-2-10-13、3-2-10-12 |
| 電力設備工 | 受電・配電・照明設備、電気主任技術者、防音 | 3-2-10-14 |
| 防塵対策工・汚濁防止工 | タイヤ洗浄・散水、濁水処理、汚濁防止フェンス | 3-2-10-17、3-2-10-18 |
| 防護施設工 | 仮囲い・立入防止柵、交通への支障・苦情への対策 | 3-2-10-19 |
| 撤去・原形復旧 | 撤去の時期・方法、復旧の範囲 | 3-2-10-1 |
仮設計画書の記載例
「仮設計画書 例」として、土留めと水替えを伴う小規模な構造物工事を想定した書き方の例を示します。○○の部分は工事ごとに設計図書・仮設計算書・現地調査の結果で埋めてください(数値の例は示していません)。
5. 施工方法 5-3 仮設備計画
(1)土留め工(任意仮設) 掘削深さ○○mの床掘りに伴い、地下水位が床付け面より高いことから、止水性のある鋼矢板(○○型)による土留めとする。部材の配置・寸法・材質、取付けの時期と順序は別添の組立図による。土留めの設置中は常時点検を行い、腹起し・切梁の変形やゆるみ、背面地盤の沈下を確認し、記録する。工事完了後は鋼矢板を引き抜き、引抜き跡を○○で充填する。
(2)水替工 掘削底面に釜場を設け、水中ポンプ○台で排水する。排水は沈砂槽で濁りを除去した後、○○水路へ放流する(放流先管理者への届出・許可:○○)。施工前に土質を確認し、ボイリングが起きないことを検討する。
(3)作業ヤード・工事用道路 別添の仮設備配置図のとおり、資材置場・重機の駐機場所・残土の仮置き場を配置する。ヤード出入口にはタイヤ洗浄設備を設け、公道への泥土の持ち出しを防ぐ(設置については監督職員と協議)。
(4)撤去・原形復旧 仮設物は工事完了後に完全に撤去し、原形に復旧する。
土留め工の計画
土留めが必要になる掘削深さの基準
「土留め 深さ 基準」でよく調べられるのが、何mから土留めが必要か、という点です。建設工事公衆災害防止対策要綱(土木工事編)第47は、土留工の要否は「建築基準法における山留めの基準に準じる」としています。その建築基準法施行令第136条の3第4項は、深さ1.5m以上の根切り工事を行う場合は、地盤が崩壊するおそれがないとき、及び周辺の状況により危害防止上支障がないときを除き、山留めを設けなければならないと定めています。
| 根拠 | 内容 |
|---|---|
| 建築基準法施行令 第136条の3第4項 | 深さ1.5m以上の根切りでは、地盤が崩壊するおそれがない等の場合を除き山留めを設ける |
| 建設工事公衆災害防止対策要綱 第47 | 土留工の要否は建築基準法の山留めの基準に準じる。設計・施工は「道路土工 仮設構造物工指針」等に従う |
| 労働安全衛生規則 第361条 | 明り掘削で地山の崩壊・土石の落下の危険があるときは、あらかじめ土止め支保工を設ける等の措置を講じる |
| 労働安全衛生規則 第356条 | 手掘りで掘削する場合の掘削面の勾配の上限(下表) |
土留めを設けずに手掘りで掘削する場合は、労働安全衛生規則第356条の勾配以下にしなければなりません(き裂のない岩盤、砂からなる地山、発破等で崩壊しやすい状態の地山は別の規定)。
| 地山の種類 | 掘削面の高さ | 掘削面の勾配 |
|---|---|---|
| 岩盤又は堅い粘土からなる地山 | 5m未満 | 90度以下 |
| 岩盤又は堅い粘土からなる地山 | 5m以上 | 75度以下 |
| その他の地山 | 2m未満 | 90度以下 |
| その他の地山 | 2m以上5m未満 | 75度以下 |
| その他の地山 | 5m以上 | 60度以下 |
土留め工法の種類と選定
| 工法 | 止水性 | 向いている条件 |
|---|---|---|
| 親杭横矢板工法 | 低い | 地下水位が低く、掘削面がある程度自立する地盤 |
| 鋼矢板工法 | 比較的高い | 地下水位が高い地盤、軟弱地盤 |
| 柱列式連続壁(SMW等) | 高い | 地下水位が高い地盤、近接構造物への影響を抑えたい場合 |
| 地中連続壁(壁式) | 高い | 大深度の掘削、重要構造物に近接する場合 |
適用できる深さや部材の寸法は、地盤条件と設計計算で決まるため、ここでは数値の目安を示しません。設計図書と仮設計算書で確認してください。各工法の施工手順は土留め工の施工手順、河川内の仮締切は仮締切工法の種類と選び方で解説しています。
仮設計画書への記載内容
- 組立図:矢板・杭・腹起し・切梁などの部材の配置、寸法、材質、取付けの時期と順序(労働安全衛生規則第370条)
- 仮設構造物計算書:土圧・水圧に対する部材の検討、根入れ長の検討
- 施工手順:打設方法、切梁の架設手順、掘削の段階と支保工の設置の順序
- 点検・計測管理:点検の時期(設置後7日を超えない期間ごと、中震以上の地震の後、大雨等の後=同規則第373条)、変位計測の位置と管理値
- 撤去計画:引抜き方法、引抜き跡の処理
仮設排水(水替工・地下水位低下工)の計画
排水計画の考え方
| 排水の種類 | 発生原因 | 主な処理方法 |
|---|---|---|
| 湧水 | 地下水の浸出 | 釜場排水、ウェルポイント、ディープウェル |
| 雨水 | 降雨による流入 | 仮設排水溝、沈砂池 |
| 施工排水 | コンクリートの養生水、洗浄水など | 沈砂池、濁水処理設備 |
共通仕様書は、水替工について「ポンプ排水を行うにあたり、土質の確認によってクイックサンド、ボイリングが起きないことを検討するとともに、湧水や雨水の流入水量を十分に排水しなければならない」としています(3-2-10-7)。河川や下水道へ排水する場合は、設計図書に明示がなければ施工前に河川法・下水道法に基づいて管理者へ届出または許可を受け、濁水は濁りを除去してから放流します。
地下水処理工法の選定
| 工法 | 適用条件 | 特徴 |
|---|---|---|
| 釜場排水 | 湧水量が少ない場合 | 掘削底面に集水ピットを設けてポンプで排水する。最も簡易 |
| ウェルポイント工法 | 砂質土など透水性のある地盤 | 多数の吸水管を設置し、真空ポンプで地下水位を下げる |
| ディープウェル工法 | 掘削が深い、透水性が高い | 大口径の井戸を設け、水中ポンプで揚水する |
ウェルポイントやディープウェルを使う場合は、施工前に地下水位・透水係数・湧水量を確認し、周辺に井戸があれば状況を確認して被害を与えないようにします(3-2-10-8)。
仮設排水の記載項目
- 排水計画図:仮設排水溝、沈砂池、ポンプの配置
- 排水量の検討:湧水量・流入水量の見込みと、ポンプの台数・能力
- 放流先:放流先の水路・河川名、管理者への届出・許可の状況、濁水処理の方法
- 周辺への影響:周辺井戸・地盤沈下の確認方法
工事用道路(仮設道路)の計画
共通仕様書は、工事用道路を「工事用の資機材や土砂を運搬するために仮に施工された道路」と定義し、予定交通量・地形・気候を把握して周囲の環境に影響のないよう対策を講じること、一般交通がある場合はその支障とならないよう維持管理すること、盛土は不等沈下を起こさないよう締め固めることなどを求めています(3-2-10-2)。
幅員や勾配について、共通仕様書に全国一律の数値はありません。使用する車両・機械と交通量から計画し、設計図書・特記仕様書に定めがあればそれに従います。車両系建設機械を使う場合は、労働安全衛生規則で次のことが求められます。
- 作業計画に「車両系建設機械の運行経路」を示し、関係労働者に周知する(第155条)
- 運行経路について、路肩の崩壊防止、地盤の不同沈下の防止、必要な幅員の保持などの措置を講じる(第157条)
仮設道路の記載項目
- 配置図:工事用道路のルート、幅員、公道との接続部
- 構造図:路面の構造(敷砂利・鉄板等)、排水の処理
- 公道との接続部:出入口の見通し、タイヤ洗浄設備・散水(設置は監督職員と協議=3-2-10-17)
- ダンプの運行:搬出入ルート、通行時間帯、誘導員の配置
- 維持管理:路面の補修、散水・清掃(粉じん対策)
仮設電力・照明の計画
共通仕様書は、受電設備・配電設備・照明設備などを設置するにあたり、必要となる電力量等を把握して本体工事に支障が生じない設備とすること、自家用電気工作物にあたる場合は電気主任技術者を選んで監督職員に提示し、保守規定を制定して適切に運用すること、騒音が予見される設備には防音対策を講じることを求めています(3-2-10-14)。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 電力需要の算出 | 使用機器の消費電力を積み上げ、必要な容量を算出する |
| 受電・発電機 | 電力会社からの仮設受電か発電機か、非常用の扱い |
| 配線計画 | 仮設配線のルート、漏電遮断器の設置などの感電防止 |
| 照明 | 投光器の配置、近隣への光漏れ対策 |
照明の明るさについて、労働安全衛生規則第604条は、労働者を常時就業させる場所の作業面の照度を「精密な作業300ルクス以上、普通の作業150ルクス以上、粗な作業70ルクス以上」と定めています。夜間工事の照明計画では、作業の内容に応じてこれを下回らないように投光器の台数と配置を決め、発注者の仕様に別の定めがあればそれに従います。
ヤード計画(作業ヤード・資材置場・残土仮置き場)
記載すべき内容
- 配置図:現場事務所、資材置場、重機の駐機場所、残土の仮置き場
- 資材置場:鉄筋、型枠、管材などの保管方法(シート養生、台木の設置)
- 残土の仮置き場:仮置きの範囲と高さ、雨水の排水と周囲への流出防止(3-2-10-12)
- 重機の駐機場:夜間の施錠、転倒防止の措置
残土の仮置きの高さに制限はあるか
「残土 仮置き 高さ 制限」について、共通仕様書には全国一律の高さの数値はありません(流出防止対策を講じることが求められます)。一方、盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)では、規制区域内の宅地・農地等で一定期間後に除却する土石の堆積のうち、高さが2mを超えるもの、または堆積する土地の面積が500m2を超えるものが規制の対象になり(施行令第4条)、区域の種類に応じて許可または届出が必要です。道路・河川などの公共施設用地は「宅地」に含まれないなど対象外の場合もあるため、工事用地の外に仮置き場を借りるときは、その土地が規制区域に入っているかを都道府県等に確認しておきます。残土の搬出と仮置きは残土処理計画書の書き方で詳しく解説しています。
ヤード計画の注意点
- 搬入車両の動線と作業員の歩行動線を分ける
- 資材の受入れスペースとクレーンの作業半径を考えて配置する
- 騒音の出る設備は住宅から離して配置する
現場用:仮設計画書の提出前チェックリスト
土木工事 業務改善Naviが、共通仕様書・労働安全衛生規則の規定を「提出前に確認する順番」に並べ直したチェックリストです。発注者の特記仕様書に別の定めがあれば、そちらに置き換えて使ってください。
| 確認すること | 判断の基準・根拠 |
|---|---|
| 仮設ごとに指定仮設か任意仮設かを区別したか | 設計図書(3-2-10-1) |
| 深さ1.5m以上の掘削で、土留めの要否を検討したか | 建築基準法施行令第136条の3、公衆災害防止対策要綱第47 |
| 土留めの組立図と計算書を添付したか | 労働安全衛生規則第370条 |
| 土留めの点検時期と計測の管理値を書いたか | 同規則第373条 |
| 水替えでボイリング・クイックサンドの検討をしたか | 共通仕様書 3-2-10-7 |
| 放流先の管理者への届出・許可を確認したか | 河川法・下水道法(3-2-10-7、3-2-10-18) |
| 工事用道路の運行経路と幅員の保持を示したか | 労働安全衛生規則第155条・第157条 |
| タイヤ洗浄・散水について監督職員と協議したか | 共通仕様書 3-2-10-17 |
| 電気主任技術者・照度を確認したか | 共通仕様書 3-2-10-14、労働安全衛生規則第604条 |
| 残土の仮置き場が盛土規制法の対象か確認したか | 盛土規制法施行令第4条 |
| 撤去の時期・方法と原形復旧を書いたか | 共通仕様書 3-2-10-1 |
| 指定仮設の写真(施工前後)を撮影計画に入れたか | 写真管理基準(案) |
仮設計画書のよくある不備
- 土留めの計算書・組立図がない:仮設構造物でも構造の検討と組立図が必要です
- 排水処理の記載不足:放流先と、管理者への届出・許可、濁水処理の方法が書かれていない
- 撤去計画の記載漏れ:仮設物の撤去方法・時期、原形復旧の範囲が不明確
- 維持管理の未記載:工事用道路や仮設排水の点検・補修の方法がない
- 図面の不備:仮設構造物が平面図だけで、断面図や配置図(全体)がない
よくある質問
Q. 仮設計画書とは何ですか。 A. 土留め・仮締切・工事用道路・水替え・電力設備・作業ヤードなど、工事のために一時的に設ける仮設の計画をまとめた書類です。国の共通仕様書では、施工計画書の「施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む)」の一部として記載します。
Q. 仮設備計画とは何ですか。 A. 施工計画書の記載事項の一つで、仮設の構造・配置・施工方法・維持管理・撤去までを示す計画のことです。仮設計画書は、この仮設備計画を詳しく書いたものと考えると整理しやすくなります。
Q. 総合仮設計画書とは何ですか。 A. 主に建築工事で使われる呼び方で、仮囲い・事務所・資材置場・揚重機・車両動線など、現場全体の仮設の配置を1枚にまとめたものを指すのが一般的です。土木工事では、施工計画書の仮設備計画に付ける仮設備配置図(全体)が同じ役割を果たします。
Q. 土留めは掘削深さ何mから必要ですか。 A. 建築基準法施行令第136条の3第4項は、深さ1.5m以上の根切りでは、地盤が崩壊するおそれがないとき等を除き山留めを設けるとしており、公衆災害防止対策要綱は土留工の要否をこの基準に準じるとしています。地盤や周辺の状況によっては1.5m未満でも必要になるため、現地調査の結果で判断します。
Q. 残土の仮置きに高さの制限はありますか。 A. 共通仕様書に全国一律の数値はありません。ただし盛土規制法の規制区域内の宅地・農地等では、高さ2m超または面積500m2超の土石の堆積が許可・届出の対象になります。仮置き場の土地が規制区域かどうかを確認してください。
まとめ
- 仮設計画書は、施工計画書の「施工方法(仮設備計画を含む)」を詳しく書いたもの。仮設は受注者の責任で施工し、完了後は撤去・原形復旧が原則
- 指定仮設と任意仮設を区別し、任意仮設は工法・構造の根拠(組立図・計算書)を示す
- 土留めは深さ1.5m以上の掘削が検討の目安(建築基準法施行令・公衆災害防止対策要綱)。手掘りなら安衛則第356条の勾配以下
- 工事用道路の幅員や照明に全国一律の数値はなく、安衛則(運行経路の幅員保持、照度)と特記仕様書で決める
施工計画書全体の書き方については、土木工事の施工計画書 完全作成ガイドもあわせてご覧ください。
出典・参考
- 国土交通省「土木工事共通仕様書(案)令和8年3月」第1編 第1章 第1節 1-1-1-6 施工計画書(記載事項、変更施工計画書、詳細施工計画書)、1-1-1-22 建設副産物(任意の仮設工事)、1-1-1-33 後片付け
https://www.mlit.go.jp/tec/r08dobokukoujikyoutsuusiyousyo/honbun01_syo01_setsu01.html - 国土交通省「土木工事共通仕様書(案)令和8年3月」第3編 第2章 第10節 仮設工(3-2-10-1 一般事項、3-2-10-2 工事用道路工、3-2-10-7 水替工、3-2-10-8 地下水位低下工、3-2-10-12 残土受入れ施設工、3-2-10-13 作業ヤード整備工、3-2-10-14 電力設備工、3-2-10-17 防塵対策工、3-2-10-18 汚濁防止工、3-2-10-19 防護施設工)
https://www.mlit.go.jp/tec/r08dobokukoujikyoutsuusiyousyo/honbun03_syo02_setsu10.html - 国土交通省「建設工事公衆災害防止対策要綱の解説」令和元年9月(土木工事編 第47 掘削方法の選定等)
https://www.mlit.go.jp/tec/content/001305477.pdf - 国土交通省「写真管理基準(案)令和8年3月」撮影箇所一覧表(全体)(施工状況:仮設(指定仮設))
https://www.mlit.go.jp/tec/content/001990189.pdf - 建築基準法施行令 第136条の3(根切り工事、山留め工事等を行う場合の危害の防止)e-Gov法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000338 - 労働安全衛生規則 第155条(作業計画)、第157条(転落等の防止等)、第356条(掘削面のこう配の基準)、第361条(地山の崩壊等による危険の防止)、第370条(組立図)、第373条(点検)、第604条(照度)e-Gov法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032 - 宅地造成及び特定盛土等規制法施行令 第4条(土石の堆積)e-Gov法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/337CO0000000016
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