土木工事 業務改善Navi
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工事日報の書き方|土木の記入例とテンプレート項目

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工事日報の書き方|土木の記入例とテンプレート項目

工事日報(作業日報)には法令で定められた様式はなく、会社や元請・発注者が指定する様式で、その日の天候、作業内容と施工数量、投入した人員・機械・材料、安全活動、特記事項を記録します。 書き方のコツは、作業内容を「工種+数量」で書くこと、工事写真と対応させること、当日中に書くことの3つです。一方で、足場の点検結果や車両系建設機械の定期自主検査のように、労働安全衛生規則で記録と保存が義務づけられているものは、日報とは別に法令の要件どおりに記録します。

本記事では、土木工事の日報に書く項目と記入例、テンプレートの作り方、工程・原価・安全管理への活かし方、日報とは別に必要な法定の記録を整理します。

工事日報とは

工事日報(作業日報)は、1日の作業内容、施工した数量、投入した人員・機械、使用した材料、天候などを記録する書類です。工程管理・原価管理・安全管理の基礎データになり、設計変更や工期延長を協議するときの根拠資料にもなります。

法令で決まった様式はない

工事日報そのものを作成・保存するよう定めた法令や、法定の様式はありません。そのため様式は会社ごと、または元請・発注者の指定によって異なります。

公共工事で発注者に何を提出するかは、契約書・共通仕様書・特記仕様書で決まります。たとえば国土交通省の土木工事共通仕様書では、受注者は契約書第11条に基づいて「工事履行報告書」を監督職員に提出するとされています。日報の提出を求めるかどうかや様式は発注者によって異なるため、特記仕様書と監督職員の指示で確認してください。

日報に記載する基本項目(テンプレートの項目)

項目記載内容ポイント
日付・天候当日の日付、天候(晴・曇・雨など)、気温雨天中止や、コンクリート打設日の気温の記録に使う
工事名・工事場所正式な工事名称と施工箇所契約書の工事名と一致させる
作業内容当日実施した工種・作業の内容「掘削工 L=20m、H=1.5m」のように数量で書く
出来高(施工数量)当日の施工数量設計数量と対比できる単位で書く
使用材料材料名、規格、使用数量搬入伝票・納品書と照合する
投入人員職種別・会社別の人数元請・下請に分けて記録する
使用機械機械名、規格、台数、稼働時間故障・待機の時間も記録する
安全管理KY活動(危険予知活動)の内容、ヒヤリハット、作業開始前点検の実施「クレーン旋回時の接触防止」のように具体的に書く
立会い・協議監督職員の立会い、段階確認、協議した内容打合せ簿と内容を合わせる
特記事項トラブル、現場と設計の相違、近隣対応、来訪者など後から経緯を追えるように書く

日報の書き方のコツ

(1) 作業内容は「工種+数量」で書く

悪い例良い例
掘削作業を行った掘削工(機械掘削) 施工延長L=25m、掘削深さH=1.2m
コンクリートを打設した場所打ち擁壁 コンクリート打設 V=15m³(呼び強度・スランプ・粗骨材の最大寸法を記載)
舗装の準備をした舗装工 下層路盤工(材料の規格を記載) A=200m²、t=15cm

数量を入れることで、出来高の集計や、設計数量との比較ができるようになります。材料の規格や仕上がり厚さは、設計図書の値をそのまま書きます。

(2) 工事写真と対応させる

日報の作業内容と工事写真は対応関係にあります。「日報にあるのに写真がない」「写真はあるのに日報に記載がない」とならないよう、撮影と記録をセットで行います。撮影の基本は工事写真の撮り方 基本ルール、撮影頻度の決め方は撮影計画書(写真管理計画)の書き方で解説しています。

(3) 問題やトラブルは必ず記録する

地中障害物の発見、天候不順による作業中止、設計図書と現場の相違など、予定外の出来事は特記事項に必ず記録します。日時・場所・状況・誰に報告したかを書いておくと、後日の設計変更協議や工期延長の協議で経緯を示しやすくなります。

(4) 当日中に書く

記憶が新しいうちに書くことが、正確な日報の基本です。翌日以降にまとめて書くと、数量や時刻があいまいになり、記録の信頼性が下がります。

日報とは別に記録が必要な法定の記録

日報には安全活動の欄がありますが、次の記録は法令や共通仕様書で内容と保存が定められているため、日報の記載だけで済ませず、要件どおりに残します。

記録根拠記録・保存すること
足場の点検(悪天候・中震以上の地震の後、組立て・一部解体・変更の後)労働安全衛生規則第567条第2項・第3項点検者を指名して点検し、点検の結果と点検者の氏名、補修等の措置の内容を記録。足場を使用する作業を行う仕事が終了するまで保存
足場の作業開始前点検(毎日)同第567条第1項点検者を指名して、足場用墜落防止設備の取り外し・脱落の有無を点検
車両系建設機械の定期自主検査(年次・月次)同第167条〜第169条検査の結果などを記録し、3年間保存
車両系建設機械の作業開始前点検同第170条その日の作業開始前にブレーキ・クラッチの機能を点検
作業主任者の選任同第18条作業主任者の氏名と行わせる事項を作業場の見やすい箇所に掲示するなどで周知
安全教育・安全訓練の実施状況(国の直轄工事など)土木工事共通仕様書 1-1-1-31月当たり半日以上の安全研修・訓練等の実施状況を、ビデオ等または工事報告等に記録して整備・保管し、請求があれば提示

作業開始前点検を日報の安全欄にチェック欄として設けておくと、点検の実施漏れに気づきやすくなります。安全ミーティングの記録は安全ミーティング報告書の書き方、安全書類全般はグリーンファイル(安全書類)全種類の書き方ガイドを参照してください。

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日報の活用法

工程管理への活用

日々の出来高を集計し、計画工程と実績を比較します。

活用方法効果
日別出来高の集計進捗の遅れを早く見つける
天候による作業不能日の記録工期延長を協議するときの根拠資料になる
作業効率(1日あたり出来高)の把握残りの工程の所要日数を見積もる

原価管理への活用

日報に記録した人員・機械の投入量と出来高を突き合わせることで、実行予算との差を管理できます。原価管理の詳細は土木工事の原価管理で利益率を改善する方法で解説しています。

安全管理への活用

KY活動の記録やヒヤリハット情報を集めて、再発防止策に活かします。安全パトロールの確認項目と照らし合わせると、現場の弱点が見えやすくなります(土木工事の安全パトロール チェックリスト)。

日報のデジタル化

紙の日報からデジタルへの移行は、業務効率化の第一歩です。

比較項目紙の日報デジタル日報
記入場所事務所に戻ってから現場でスマートフォンから
集計作業手作業で転記自動で集計
検索ファイルから手で探すキーワードで検索
写真との紐付け別々に管理日報に直接添付
共有コピーして配布クラウドで共有

デジタル化の手順や業務効率化全般については土木工事の業務効率化|すぐできる5つの方法と国の仕組み、紙の日報からアプリへ移す手順は作業日報のデジタル化の進め方も参考にしてください。

デジタル化の進め方

  1. まずはGoogleフォームやExcelのテンプレートから始める
  2. 入力項目は選択式を多くし、自由記述は最小限にする
  3. 1つの現場で試行し、問題点を直してから他の現場へ広げる

現場用:日報の記入チェックリスト(終業時の5分点検)

土木工事 業務改善Naviが、上の項目と法定の記録を「終業時に見直す順番」に並べた表です。

確認すること見るポイント関連する記録
天候・気温を書いたか雨天中止の時刻、コンクリート打設日の気温工程表、品質管理資料
作業内容に数量を書いたか工種・延長・面積・体積の単位出来高の集計
写真と対応しているか撮影した工種と日報の工種が一致工事写真
人員・機械を会社別に書いたか元請・下請、稼働時間と待機時間原価管理、作業員名簿
材料が伝票と合っているか規格・数量搬入伝票・納品書
作業開始前点検を実施したか車両系建設機械(ブレーキ・クラッチ)、足場安衛則第170条、第567条
足場の組立て・変更、悪天候の後の点検を記録したか点検結果・点検者の氏名・措置の内容安衛則第567条第3項
予定外の出来事を書いたか日時・場所・状況・報告先打合せ簿、設計変更協議

よくある質問

Q. 工事日報に決まった書式(法定様式)はありますか。 A. ありません。工事日報の作成や様式を定めた法令はなく、会社や元請・発注者が指定する様式で作成します。発注者に提出する書類は契約書・共通仕様書・特記仕様書で決まるため、日報の提出が必要かどうかは特記仕様書と監督職員の指示で確認してください。

Q. 土木の日報テンプレートには何を入れればよいですか。 A. 日付・天候・気温、工事名、作業内容と施工数量、使用材料、職種別・会社別の人員、使用機械と稼働時間、安全活動(KY活動・作業開始前点検)、立会い・協議、特記事項が基本です。

Q. 日報に点検したと書けば、足場の点検記録の代わりになりますか。 A. 足場の組立て・変更後や悪天候後の点検は、点検の結果、点検者の氏名、補修等の措置の内容を記録し、足場を使う仕事が終わるまで保存することが労働安全衛生規則第567条第3項で定められています。日報の様式を使う場合も、これらの項目がすべて記録されている必要があります。

まとめ

  • 法定様式はない:工事日報は会社や元請・発注者の指定様式で作る。提出の要否は特記仕様書で確認
  • 基本項目:日付・天候、作業内容と数量、材料、人員、機械、安全、立会い・協議、特記事項
  • 書き方のコツ:「工種+数量」で書く、写真と対応させる、トラブルを記録する、当日中に書く
  • 法定の記録は別に:足場の点検(結果・点検者の氏名・措置を保存)、車両系建設機械の定期自主検査(3年保存)など

出典・参考

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