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土木工事で必要な特別教育の一覧と受講方法

土木工事で必要な特別教育の一覧と受講方法

特別教育とは

特別教育は、労働安全衛生法第59条第3項に基づき、危険又は有害な業務に就かせる場合に事業者が実施しなければならない安全衛生教育です。技能講習とは異なり、事業者自身が実施することも可能です。

特別教育を修了していない作業員を対象業務に就かせた場合、事業者に対して6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科される可能性があります。

土木工事で必要な特別教育の一覧

掘削・土工関連

特別教育名対象作業学科時間実技時間
小型車両系建設機械の運転機体重量3トン未満の建設機械の運転7時間6時間
締固め用機械の運転ローラー等の締固め機械の運転4時間4時間
不整地運搬車の運転最大積載量1トン未満の不整地運搬車6時間6時間
地山の掘削及び土止め支保工掘削面の点検等(補助作業)9時間--

高所作業関連

特別教育名対象作業学科時間実技時間
フルハーネス型墜落制止用器具高さ2m以上でのフルハーネス使用作業4.5時間1.5時間
高所作業車の運転作業床の高さ10m未満の高所作業車6時間3時間
足場の組立て等足場の組立て、解体、変更の作業6時間--
ロープ高所作業ロープにぶら下がって行う高所作業4時間3時間

クレーン・玉掛け関連

特別教育名対象作業学科時間実技時間
小型移動式クレーンの運転吊上荷重1トン未満の移動式クレーン9時間4時間
クレーンの運転吊上荷重5トン未満のクレーン9時間4時間
玉掛け吊上荷重1トン未満のクレーン等の玉掛け9時間4時間

酸欠・有害作業関連

特別教育名対象作業学科時間実技時間
酸素欠乏危険作業マンホール、暗きょ等での作業5.5時間--
粉じん作業トンネル内での掘削、コンクリート破砕等4.5時間--
石綿等の取扱い石綿含有建材の除去・解体作業4.5時間--

電気・溶接関連

特別教育名対象作業学科時間実技時間
低圧電気取扱い低圧(交流600V以下)の充電電路の敷設等7時間7時間
アーク溶接アーク溶接機を用いた溶接・切断11時間10時間

その他

特別教育名対象作業学科時間実技時間
自由研削用グラインダー研削砥石の取替え又は試運転2時間1時間
伐木等の業務胸高直径70cm未満の立木の伐木9時間9時間
刈払機の作業刈払機を使用する作業6時間--

特別教育と技能講習の違い

項目特別教育技能講習
根拠法令安衛法第59条第3項安衛法第76条
実施者事業者(自社で実施可)登録教習機関
修了試験なし(教育の実施で可)あり(学科・実技)
修了証事業者が記録を保存登録教習機関が交付
対象範囲比較的小型・軽微な作業大型・危険度の高い作業

受講方法

(1) 登録教習機関での受講

最も一般的な受講方法です。各地の建設業労働災害防止協会(建災防)、コマツ教習所、住友建機教習所などで受講できます。

受講の流れ内容
申込み教習機関のウェブサイト・電話で予約
受講学科+実技を所定の日数で受講
修了証の交付受講修了後に修了証が交付される

(2) 事業者による自社教育

事業者が自ら特別教育を実施することも可能です。ただし、以下の条件を満たす必要があります。

  • 教育内容が法令で定めるカリキュラムを満たしていること
  • 教育を行う者が十分な知識・経験を有していること
  • 教育の記録を3年間保存すること

(3) オンライン受講

近年、学科部分をオンライン(eラーニング)で受講できる教育も増えています。ただし、実技を伴う特別教育は対面での実施が必要です。

受講記録の管理

記録の保存義務

特別教育を実施した場合、以下の事項を記録し、3年間保存する義務があります。

記録項目内容
受講者氏名特別教育を受けた作業員の氏名
教育の科目実施した特別教育の種類
教育の内容学科・実技の具体的な内容
実施日時教育を実施した日時
実施者名教育を行った者の氏名

修了証の管理

登録教習機関で受講した場合は修了証(カード)が交付されます。修了証は作業員本人が携帯し、写しを現場事務所で保管しておきましょう。

未受講者がいた場合のリスク

リスク内容
法令違反事業者に罰則(6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金)
労災発生時の責任特別教育未実施が原因として問われる
工事成績への影響安全管理の評価低下
元請からの指導是正措置を求められる

新規入場者教育の段階で、必要な特別教育の受講状況を確認し、未受講者は対象業務に就かせないよう管理しましょう。安全衛生責任者が受講管理を担当することが一般的です。

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