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土木工事向け積算ソフト比較|積算精度を上げるツール選び

土木工事向け積算ソフト比較|積算精度を上げるツール選び

積算業務の課題

土木工事の積算は、工事の受注可否と利益を左右する重要な業務です。しかし、多くの土木工事会社で以下のような課題を抱えています。

課題内容
時間がかかる1案件の積算に数日かかることも珍しくない
属人化特定の社員しか積算ができない
精度のばらつき担当者によって数量の拾い方や単価の根拠が異なる
過去データの活用不足過去の工事データが整理されておらず参考にできない
単価の更新漏れ材料単価や労務単価の変動に追随できていない

積算ソフトを導入することで、これらの課題を改善できます。

積算ソフトの基本機能

数量算出

設計図面から工種ごとの数量を算出する機能です。面積や体積の計算を自動化し、手計算によるミスを防ぎます。

単価データベース

国土交通省や各自治体が公表する公共工事の設計単価(労務単価、材料単価、機械経費)をデータベースとして搭載しています。定期的に更新されるため、最新の単価で積算できます。

内訳書の自動作成

数量と単価を入力すると、工事費の内訳書を自動作成できます。公共工事の設計書様式に準拠した出力が可能です。

歩掛の参照

国土交通省の土木工事標準歩掛を搭載しており、工種ごとの標準的な施工量(1日あたりの出来高)を参照できます。

主要ソフトの比較

ソフト名対応分野単価DB歩掛DB図面連携価格帯
ATLUS REAL土木全般ありありCAD連携あり高価格帯
Gaia土木全般ありありあり中-高価格帯
本丸土木・建築ありありあり中価格帯
ゴールデンリバー官積算ありあり一部あり中価格帯
Excel(自社フォーマット)汎用なしなしなし無料

ソフト選びの5つのポイント

(1) 自社が受注する工事の種類に対応しているか

土木工事と一口に言っても、道路・河川・上下水道・橋梁など分野は多岐にわたります。自社がよく受注する工種の歩掛や単価が充実しているかを確認しましょう。

工事分野確認すべき歩掛・単価
道路工事路盤工、舗装工、排水構造物工
河川工事護岸工、根固め工、浚渫工
上下水道管布設工、マンホール設置工
橋梁工事鉄筋工、型枠工、コンクリート工
造成工事掘削工、盛土工、法面工

(2) 単価データベースの更新頻度

公共工事の労務単価は毎年改定されます。材料単価も変動が激しい時期があります。ソフトの単価データベースがどの頻度で更新されるかは重要なポイントです。

(3) 過去データの蓄積と検索

過去に積算したデータを蓄積し、類似工事の積算時に参照できる機能があると、積算精度と速度が向上します。

蓄積データの活用例効果
類似工事の単価を参照実勢価格との乖離を防ぐ
過去の数量を参考に概算概算見積の精度向上
実績単価との比較積算と実績の差異分析

(4) 操作性と学習コスト

積算ソフトは高機能なものほど操作が複雑になる傾向があります。導入しても使いこなせなければ意味がないため、操作研修やサポート体制も含めて検討しましょう。

(5) 出力形式の対応

発注者によって求められる書類の様式が異なります。国土交通省、都道府県、市町村など、自社が関わる発注者の様式に対応しているかを確認してください。

Excel積算からの移行

多くの中小土木会社では、Excelで積算を行っています。Excelからの移行を考える際のポイントをまとめます。

比較項目Excel積算ソフト
導入コストほぼゼロ数十万円-数百万円
単価の更新手動で更新が必要自動で最新単価を反映
計算ミスのリスク数式の参照ミスが起きやすいソフトが自動計算
書式の統一担当者ごとにバラバラになりがち統一された出力様式
過去データの検索ファイルを探す必要ありデータベースで簡単検索
属人化作った人しか分からない操作手順が標準化

導入のステップ

ステップ内容期間の目安
1. 課題の整理現状の積算業務の課題を洗い出す1-2週間
2. ソフトの選定デモを受けて2-3社から選ぶ1か月
3. 導入・初期設定ソフトのインストール、自社データの登録1-2週間
4. 操作研修メーカーの研修を受ける数日
5. 並行運用Excelと積算ソフトを並行して使い、結果を比較1-2か月
6. 本格運用積算ソフトに完全移行-

まとめ

積算ソフトは、積算の精度向上と業務効率化に大きく貢献するツールです。自社が受注する工事の分野、発注者の様式、操作性を総合的に判断して選びましょう。

まずは各メーカーのデモを受けて、自社の工事データで試してみることをおすすめします。

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