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再下請負通知書の書き方と提出のタイミング

再下請負通知書の書き方と提出のタイミング

再下請負通知書とは

再下請負通知書は、下請業者がさらに別の業者(再下請業者・孫請業者)に工事の一部を発注した場合に、元請業者へ提出する書類です。建設業法第24条の7に基づき、元請業者が施工体制台帳を作成するために必要な情報を通知する役割を持ちます。

土木工事では、専門工種ごとに再下請が発生するケースが多く、掘削工事、舗装工事、法面工事など複数の再下請業者が関わることも珍しくありません。再下請負通知書を適切に提出しないと、建設業法違反となり行政処分の対象になる可能性があります。

提出が必要なケース

再下請負通知書の提出が必要となるのは、以下の条件に該当する場合です。

条件内容
施工体制台帳の作成義務がある工事下請金額の合計が4,500万円以上(建築一式は7,000万円以上)
公共工事金額にかかわらず全ての公共工事
再下請が発生した場合一次下請が二次下請以降に発注したとき

公共工事の場合は下請金額に関係なく提出が必要なため、土木工事では実質的にほとんどの現場で提出が求められます。

記載項目の詳細

再下請負通知書には、「自社に関する事項」と「再下請業者に関する事項」の2つのセクションがあります。

自社に関する事項

記載項目内容注意点
会社名・所在地登記上の正式名称略称は不可
代表者名代表取締役の氏名支店長名でも可(委任状が必要)
建設業許可番号許可番号と許可業種有効期限内であること
工事名称元請との契約に基づく工事名正式名称で記載する
工事内容自社が請け負った工事の範囲具体的に記載する
工期自社の工事期間元請の工期内であること

再下請業者に関する事項

記載項目内容注意点
会社名・所在地再下請業者の正式名称個人事業主の場合は屋号と氏名
建設業許可番号再下請業者の許可番号許可不要の軽微な工事は「許可なし」と記載
主任技術者名再下請業者の主任技術者資格名と経験年数を記載
工事内容再下請に出す工事の範囲具体的な工種・数量を記載
契約日再下請契約の締結日着工前の日付であること
契約金額再下請の契約金額消費税込みの金額
安全衛生責任者再下請業者の安全衛生責任者現場に常駐する者を選任
安全衛生推進者常時10人以上の場合に選任該当しない場合は空欄

提出のタイミングと届出先

提出期限

再下請負通知書は、再下請契約を締結した後、遅滞なく元請業者に提出する必要があります。具体的な目安は以下のとおりです。

状況提出タイミング
着工前に再下請が決まっている場合着工前まで
工事途中で再下請が発生した場合契約締結後すみやかに(目安は1週間以内)
再下請業者が変更になった場合変更後すみやかに

届出先と届出方法

再下請負通知書の届出先は**直近上位の元請業者(一次下請の場合は元請)**です。二次下請以降の場合は、一次下請を経由して元請に届きます。

提出方法は現場によって異なりますが、一般的には以下のいずれかです。

  • 紙の原本を現場事務所に持参
  • PDFに変換してメールで送付
  • クラウド型安全書類管理システムにアップロード

よくある間違いと対処法

よくある間違い正しい対応
建設業許可番号の記載漏れ許可証の写しを確認して正確に記載する
主任技術者の資格が不適切工事内容に対応した資格を持つ者を配置する
工期が元請の工期を超えている元請の工期内に収まるよう修正する
契約日が着工日より後契約は着工前に締結する必要がある
一人親方への発注で未提出一人親方でも再下請に該当するため提出が必要

施工体制台帳との関係

再下請負通知書は、元請業者が作成する施工体制台帳の基礎資料です。元請業者は、再下請負通知書の情報をもとに施工体制台帳を整備し、施工体系図を作成します。

施工体制台帳の作成方法や記載内容については、施工体制台帳の書き方ガイドで詳しく解説しています。

建設業法違反にならないために

再下請負通知書の未提出や虚偽記載は、建設業法違反に該当します。違反した場合のリスクは以下のとおりです。

  • 元請業者: 施工体制台帳の不備として行政指導の対象
  • 下請業者: 建設業法第24条の7違反として指導・勧告
  • 重大な違反: 営業停止処分や許可取消しの可能性

特に公共工事では、発注者による施工体制の点検が実施されるため、再下請負通知書の未提出は工事成績評定にも影響します。

安全書類全体の種類と提出タイミングについては、安全書類の種類一覧も合わせてご確認ください。

まとめ

再下請負通知書は、建設業法に基づく重要な法定書類です。再下請が発生した場合は、契約締結後すみやかに元請業者へ提出しましょう。

記載内容に不備があると差し戻しや法令違反のリスクがあるため、建設業許可番号や主任技術者の資格など、正確な情報を記載することが重要です。日頃から再下請業者の情報を整理し、スムーズに書類を作成できる体制を整えておきましょう。

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