舗装工事の施工計画書の書き方|アスファルト・コンクリート
舗装工事の施工計画書で押さえるべきポイント
舗装工事は、道路の快適性・安全性・耐久性を左右する重要な工事です。施工計画書では、舗装の種類に応じた施工方法・品質管理基準を明確に記載する必要があります。
本記事では、アスファルト舗装とコンクリート舗装それぞれの施工計画書の書き方を解説します。
アスファルト舗装とコンクリート舗装の比較
| 項目 | アスファルト舗装 | コンクリート舗装 |
|---|---|---|
| 施工速度 | 速い(当日交通開放可能) | 遅い(養生期間が必要) |
| 初期コスト | やや低い | やや高い |
| 耐久性 | 10-15年程度 | 20-30年程度 |
| 維持補修 | オーバーレイで対応可能 | 打換えが必要な場合あり |
| 走行性 | 平坦性が高い | 目地部で段差が生じやすい |
| 適用箇所 | 一般道路、駐車場 | 重交通道路、トンネル内 |
施工計画書の構成
舗装工事の施工計画書は、一般的な土木工事の施工計画書の構成に加え、以下の項目を詳細に記載します。
記載すべき主要項目
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 舗装設計条件 | 設計CBR、交通量区分(N値)、舗装構成 |
| 使用材料 | 合材の種類、骨材、アスファルト、セメント |
| プラント情報 | 合材プラントの名称・所在地・運搬距離・時間 |
| 施工機械 | フィニッシャー、ローラー(マカダム・タイヤ・タンデム) |
| 施工手順 | 下層路盤-上層路盤-基層-表層の施工フロー |
| 品質管理 | 温度管理、密度試験、平坦性測定、コア抜き試験 |
| 交通規制 | 規制方法、片側交互通行、全面通行止めの計画 |
アスファルト舗装の施工計画
施工手順の記載例
(1) 路床の確認(支持力試験:CBR試験またはプルーフローリング)
(2) 下層路盤工(クラッシャーラン C-40、締固め厚200mm以下)
(3) 上層路盤工(粒度調整砕石 M-30、締固め厚150mm以下)
(4) プライムコート散布(PK-3、散布量1.0-2.0L/m2)
(5) 基層工(密粒度アスファルト混合物(20)、仕上がり厚50mm)
(6) タックコート散布(PK-4、散布量0.3-0.6L/m2)
(7) 表層工(密粒度アスファルト混合物(13)、仕上がり厚50mm)
温度管理の基準
アスファルト舗装では温度管理が品質を左右します。施工計画書には以下の管理基準を明記しましょう。
| 管理項目 | 管理基準値 |
|---|---|
| 合材の出荷温度 | 150-170度C |
| 合材の到着温度 | 140-160度C |
| 敷均し時の温度 | 110度C以上 |
| 初転圧の温度 | 110-140度C |
| 二次転圧の温度 | 70-90度C |
| 交通開放温度 | 50度C以下 |
夏季は高温による流動わだちに、冬季は温度低下による締固め不足に注意が必要です。気温が5度C以下の場合は原則として施工を中止する旨を計画書に記載します。
転圧機械の選定
| 転圧工程 | 使用機械 | 転圧回数の目安 |
|---|---|---|
| 初転圧 | マカダムローラー(10-12t) | 2回(1往復) |
| 二次転圧 | タイヤローラー(8-20t) | 4-6回(2-3往復) |
| 仕上げ転圧 | タンデムローラー(6-10t) | 2回(1往復) |
コンクリート舗装の施工計画
施工手順の記載例
(1) 路盤工の施工(セメント安定処理路盤が一般的)
(2) 型枠の設置(鋼製型枠、舗装厚に合わせた高さ)
(3) コンクリートの打設(スリップフォーム工法またはセットフォーム工法)
(4) 表面仕上げ(ほうき目仕上げ、タイニング)
(5) 養生(被膜養生剤の散布、養生マットの敷設)
(6) 目地の施工(横目地、縦目地、膨張目地)
コンクリート舗装の品質管理
| 管理項目 | 管理基準 |
|---|---|
| スランプ | 6.5cm以下(一般)、2.5cm(転圧コンクリート) |
| 空気量 | 4.5%(プラスマイナス1.5%) |
| 圧縮強度 | 設計基準強度以上(曲げ強度4.4MPa以上) |
| 舗装厚 | 設計厚のマイナス5%以内 |
| 養生期間 | 現場養生供試体の曲げ強度が3.5MPa以上になるまで |
品質管理試験の計画
施工計画書には、品質管理試験の種類・頻度・判定基準を明記します。
| 試験項目 | 試験方法 | 頻度 |
|---|---|---|
| 密度試験(As舗装) | コア採取(RI法での管理も可) | 1,000m2に1箇所以上 |
| 平坦性測定 | 3mプロフィルメーター | 施工完了後、全延長 |
| すべり抵抗試験 | 振り子式すべり試験 | 必要に応じて |
| コンクリート圧縮強度 | JIS A 1108 | 打設日ごとに3本以上 |
| 舗装厚確認 | コア採取 | 1,000m2に1箇所以上 |
施工計画書作成のチェックリスト
施工計画書の提出前に以下を確認しましょう。
- 舗装構成が設計図書と一致しているか
- 合材プラントの選定理由と運搬計画が記載されているか
- 温度管理の方法と基準値が明記されているか
- 雨天時の対応方針が書かれているか
- 交通規制計画が道路管理者と協議済みか
- 安全管理計画が舗装工事の特性を踏まえた内容か
まとめ
舗装工事の施工計画書は、舗装の種類に応じた材料・施工方法・温度管理を具体的に記載することがポイントです。特にアスファルト舗装では温度管理が、コンクリート舗装では養生管理が品質を決定づけます。
施工計画書の作成を効率化するツールについては、施工計画書作成ツールの比較記事もご参照ください。
